デジタルサイネージやLEDビジョンの導入を検討する際、「本体価格」や「設置工事費」といった初期費用(イニシャルコスト)にばかり目が行きがちです。しかし、デジタルサイネージは「設置して終わり」ではありません。導入後から本格的なスタートとなり、システムを止めずに効果を出し続けるためには、毎月の「運用・保守費」が必ず発生します。
【価格相場】、【設置工事相場】に続き、第3回目では導入後にかかる「運用費(ランニングコスト)」と「保守費(メンテナンス費用)」の相場についてご紹介します。初期費用だけでなく、導入後のコストを含めたトータル費用を把握することこそ、失敗しないデジタルサイネージの選び方です。
デジタルサイネージ・LED導入後にかかる運用費・保守費とは?
デジタルサイネージを長期的に活用し、集客や情報発信の効果を最大化するには、導入時の本体価格や施工費だけでなく、導入後に発生する運用コストも考慮することが重要です。特に、運用費や保守費を含めたトータルコストを事前に把握することは、安定的かつ効果的に運用する上で欠かせないポイントです。
- 運用費(ランニングコスト)
- 映像を配信するための再生機器やシステム利用料、コンテンツ(動画・画像)の制作・更新費、通信費、電気代など、サイネージを「動かし続ける」ための費用
- 保守費(メンテナンスコスト)
- 機器の故障時の修理費や部品交換費、定期点検費など、サイネージを「安全かつ正常に保つ」ための費用
1. デジタルサイネージ・LED運用費用(ランニングコスト)
デジタルサイネージやLEDビジョンの運用費用(ランニングコスト)とは、導入後に継続的に発生する費用のことです。主な運用費用は、「再生機器費用」「通信費・電気代」「コンテンツ制作費」の3つに分類されます。
① デジタルサイネージの再生機器費用
デジタルサイネージで映像や画像を表示するためには、コンテンツを再生する機器が必要です。デジタルサイネージに接続させる機器には、いくつか種類があります。
USBメモリ
- <1,000〜3,000円程度>
- 最もシンプルなのはデジタルフォトフレームに似た使い方です。複数の画像を入れたUSBをディスプレイにさしておき、その画像をスライドショーのように再生させます。
スティックPC
- <5,000〜2万円程度>
- スティックPCは、手のひらに収まるくらいの超小型のコンピュータです。windowsやAndroidなどのOSが入ったものが販売されています。様々なアプリケーションをインストールして機能を追加することもできます。例えば決まった時間に決まった映像を流すように予約しておくとか、ウェブサイトをそのまま流すといったことも可能です。
STB(セットトップボックス)
- <4〜10万円程度>
- 多くは10~20cm四方の平たい置き型の機器です。スティックPCと同じように、複雑な管理をするためのもので、時間割などの管理機能があらかじめインストールされていることもあります。Wi-fiなどインターネット環境であれば遠隔操作で広告の表示や時間割を変更することも可能です。
ドングル
- <3,000〜2万円程度>
- デジタルサイネージに差し、Wi-fiなどで接続します。身近で代表的なものが「Chrome Cast」ですね。スマホやタブレットとWi-fiで接続し、画面をディスプレイに転送する仕組みです。形状はシンプルで手のひらに収まるサイズ。複雑な管理をしたいわけではなく予算を抑えたい場合には選択肢のひとつとして考えてよいでしょう。
② デジタルサイネージ・LEDの通信費・電気代
遠隔でコンテンツを更新すると、かならずインターネット回線やSIM通信などの通信環境が必要です。さらに、ディスプレイやLEDビジョンを稼働させるために電気代も継続的に発生します。特に高輝度の屋外サイネージや大型LEDビジョンは消費電力が大きく、運用コストに大きく影響します。
- 通信費の相場
- 月額 1,000円〜5,000円前後(LTEルーターやSIMカードを利用する場合)
- 電気代の相場
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- 屋内用液晶(43インチ程度):月額数百円〜1,500円前後
- 大型LEDビジョン:月額数千円〜数万円以上(サイズや輝度により大きく変動)
③ デジタルサイネージ・LEDコンテンツ制作・更新費用
デジタルサイネージの効果を高めるためには、定期的にコンテンツ更新が必要です。静止画やスライドを自社で制作する場合は比較的コストを抑えられます。しかし、動画制作や3DCG制作、季節ごとのデザイン変更などを外部業者へ依頼する場合は、別途制作費が発生します。
特に販促や集客を目的とする場合は、コンテンツの品質は視認性や訴求力に直結するため、「何を映すか」が重要です。導入前に「誰が、どのくらいの頻度でコンテンツを更新するのか」という運用体制を明確にしておく必要があります。運用計画とあわせて制作費も考慮しておかなければなりません。
- コンテンツ制作・更新の価格相場
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- 静止画スライドショー:数万円〜
- 大型LEDビジョン:本格的な動画(撮影・編集あり):10万円〜50万円以上
2. デジタルサイネージ・LEDの保守費用(メンテナンスコスト)
デジタルサイネージやLEDビジョンは長時間連続で稼働する設備です。特に屋外設置の場合は、直射日光や雨風、温度変化などの影響を受けます。経年劣化による部品交換や修理、定期点検が必要になります。そのため、導入時には本体価格や設置費用だけでなく、万が一の故障に備えた保守費用についても確認しておく必要があります。
① 駆けつけ(オンサイト)保守費用
ディスプレイが映らなくなった、通信が途切れたといったトラブル時に、専門の技術者が現地へ赴き修理・復旧を行うサービスです。一般的に技術者の出張費、作業費、部品代が全額実費となり、1回の修理で数万円〜十数万円の出費になることもあります。しかし、弊社の場合は、保証期間中に生じた商品による不具合、故障する場合は無料で対応しております。無償保証期間終了の後に作業費、交換部品、諸経費等、都度お⾒積りでご対応しております。
- 価格相場:
- 月額 5,000円〜
② 定期点検費用
屋外のデジタルサイネージや大型LEDビジョンの場合、台風などの自然災害による劣化やボルトの緩みがないかを定期的に確認しなければなりません。安全性を担保するため、年1回程度の定期点検を推奨します。
- 価格相場:
- 1回あたり 2万円〜10万円前後(足場や高所作業車が必要な場合は別途実費)
よくある質問(FAQ)
Q. CMSの月額費用をかけずに(無料で)運用することは可能ですか?
A.はい、可能です。
ディスプレイにUSBメモリやSDカードを直接挿し込んで再生する「スタンドアロン型」であれば、システム利用料や通信費はかかりません。ただし、店舗数が多い場合や、頻繁にキャンペーン情報を更新したい場合は、現地スタッフの手間(人件費)が膨大になるため、クラウド型をおすすめします。
Q. 機器の寿命(買い替え時期)はどのくらいですか?
A.業務用液晶ディスプレイの寿命は一般的に約3万〜5万時間(1日12時間稼働で約7〜10年)、LEDビジョンは約10万時間と言われています。
ただし、屋外の過酷な環境に設置する場合は劣化が早まるため、5〜7年程度でのリプレイス(入れ替え)を想定した資金計画を立てておくのが理想的です。
まとめ:失敗しないデジタルサイネージ・LEDの選び方とは?
全3回にわたって、デジタルサイネージ・LEDビジョンの導入費用を解説してきました。デジタルサイネージの導入で最も避けたい失敗は、「本体の安さ」だけで業者を選んでしまい、高額な設置工事費が追加されたり、運用開始後のランニングコストが支払えなくなったりすることです。
(機器そのもののスペックと価格)
(設置環境に応じた工事費)
(再生機器、CMS利用料、電気代、メンテナンス費)
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