デジタルサイネージは空間演出のツールとしても活用されます。今回は数ある事例のなかでも、特に興味深いものをピックアップしてご紹介していきたいと思います。
事例1)ショーウィンドウかと思いきや?シースルーサイネージ
こちらは、アパレルショップの店頭の事例です。ショーウィンドウにシーズンやトレンドに合わせた映像が流れています。まるでガラスに映像が映っているように見えますが、これは“シースルーLED サイネージ”と呼ばれるLEDビジョンです。通常のLEDビジョンよりもピッチ間隔(LED素子同士の間隔)を大きく空けることで、ビジョンの向こう側を完全に遮ることなく映像が浮かび上がるような演出が可能です。動画内では、 秋物のセールの始まりを“紅葉するもみじの葉のアニメーション”とともにお知らせしています。思わず足を止めて見入ってしまうような演出ですね。
事例2)動きにあわせて映像が動く!空港のサイネージ
こちらは韓国の仁川国際空港の旅客ターミナルにある、デジタル体験ゾーンで 体験可能なインタラクティブサイネージです。床と壁に何枚もの液晶ディスプレイが設置されていて、人が歩くと動きに合わせて映像も変化していきます。このサイネージにはセンサーがついており、人の動きを感知することで体験者の動きと連動した映像を映し出しているのです。壁と床をつなぐ L 字型のパネルは、計 80 台で構成されており、ダイナミックで迫力があります。壁面と床面の映像は常に関連動しており、空港内のこの場所だけ別世界にいるような、不思議な体験ができます。
事例3)デジタルサイネージで「窓をつくる」
こちらは、窓の代わりにデジタルサイネージを用いた 「Stateroom Of The Future」の事例です。客船“ロイヤル・カリビア ン・クルーズ”の客室に、360°の美しい景色が広がっています。この景色、実はデジタルサイネージによる映像なのです。一般的に、こうした船の客室には構造上の都合で窓を大きく確保する事が難しいのですが、サイネージを利用することで開放的な空間演出が可能です。窓をかたどったサイネージは、日の出から昼間・日没・夜間を通した景色や、雷雨の大海原の様子など大自然そのものの情景が映し出され、旅の雰囲気を盛り上げてくれます。この技術があれば、ホテル建設の際などに、隣接した物件で窓の確保に悩む必要もなくなりますね!
事例4)壁一面の映像で世界観を演出!
次にご紹介するのは、訪日外国人の受け入れに特化した、すすきの最大級のワンフロアレストラン、「JAPANESE BUFFET DINING 伝」に設置されているサイネージの事例です。壁一面に映し出された幻想的な世界!風のざわめき、緑の木もれ日、打ち返す波…。お店の世界観・コンセプトを巨大なLEDビジョンの映像で表現しています。ちなみに、大型のデジタルサイネージを設置する場合は、この事例のように継ぎ目なく映像を表現できるLEDがよく使われます。
おわりに
デジタルサイネージは広告としての役割だけではなく、“空間演出や雰囲気づくりに欠かせないコンテンツ”としても活用されています。イベントの空間演出や店舗のアイキャッチ、世界観の表現にサイネージは有効です。設置場所や目的によって適したサイネージがありますので、導入をご検討の方はぜひお気軽にご相談ください。