デジタルサイネージを聞いたことがあるけど、いまいちそのメリットがわからないという方のために、デジタルサイネージのメリットをまとめました。
動画を流すことができる
紙のポスターとの一番わかりやすい違いです。デジタルサイネージは動画を流すことができるため、より目立つ訴求が可能です。たとえば飲食店の店頭で美味しそうな調理動画を流したり、アパレルショップで新作のプロモーション映像を流したり。静止画と比べ、動画のほうが臨場感やイメージなどたくさんの情報を伝えることができます。情報量が全てではありませんが、従来のポスターではできなかった動画による表現ができるのは大きなメリットですね!動画でなくても、静止画に動きをつけてスライドショーのように再生することもできます。
コンテンツの修正・更新が簡単
たとえばポスターの場合、万一誤字や脱字が見つかった場合は【修正→印刷→張り替え】といった手間と時間、それにコストがかかります。しかし、デジタルサイネージならPC上で修正をしたら、あとはディスプレイに流すだけ。ネットワークに繋がっていればボタンひとつで遠隔地でもすぐに配信することができます。同じように、広告の中身をすべて変更する場合も時間と最小限の労力で済みます。たとえば季節によってキャンペーンや商品内容が頻繁に変わるアパレルショップなどでは大幅に仕事の負担を減らすことができるでしょう。「デザインやパソコンが苦手でデジタルサイネージで流す広告づくりに自信がない…」という人は、デジタルサイネージ専用のテンプレートを使って簡単に作ることも可能です。
コスト削減ができる
先ほど説明したように、デジタルサイネージは印刷のコストがかかりません。定期的に広告を更新する必要がある場合は、長期で見るとデジタルサイネージでかなりコスト削減ができるでしょう。また、最近では様々な場所でコスト削減の目的でデジタルサイネージが活用されています。たとえば飲食店のタッチパネル式の注文システムもそのひとつです。オーダーを聞く時間と労力を省くことで人件費削減につながります。アパレルショップやショッピングモールでは、店内や商品案内用のデジタルサイネージを置くことでスタッフの接客労力を軽減している導入事例もあります。
遠く離れた場所でも一括管理できる
デジタルサイネージは、Wi-Fiなどインターネット環境さえあればたとえ遠く離れた場所にあるディスプレイでもPC一台で一括管理ができます。「急に全店舗の広告内容を差し替えることになった!」という事態でもまったく問題なし。PCのかんたん操作で、タイムラグなく広告を配信することができます。また、「この日のこの時間からこの広告を流して、次の日は別の動画を流して…」といった再生スケジュールも設定できます。このようなインターネットに接続した一括管理型のデジタルサイネージを「ネットワーク型」と言い、現在主流となっています。STBという専用端末が必要ですが、複雑な設定は不要ですので身構えることはありません。
ちなみに、「店舗も一箇所しかないし、一括管理までする必要がない」という方には『スタンドアローン型』がおすすめ。こちらはディスプレイにUSBなどの記憶媒体を直接差し込んで再生する仕組みで、インターネット環境も不要です。ネットワーク型よりも低コストで導入できるので、まずは『スタンドアローン型』で効果を検証してみるのも良いでしょう。
いろんな言語に対応できる
近年は海外からたくさんの観光客が日本を訪れています。しかし「言葉の壁」は海外旅行の不安のひとつ。でもデジタルサイネージならひとつのディスプレイで複数の国の言語に対応することが可能です。観光案内所やショッピングモールでも目にするタッチパネル式デジタルサイネージは、ワンタップで表示言語を切り替えることが可能です。タッチパネル式でなくても、各言語ごとの広告を切り替えながら再生することもできるので、飲食店や小売店でもインバウンド対策の一貫としてデジタルサイネージを導入する事例は増えています。
その場の状況に応じたリアルタイムな情報を発信できる
これはちょっと最先端の話になりますが、外部の環境データを収集し、その情報をもとに表示するコンテンツをダイナミックに変えられるデジタルサイネージが近年注目を集めています。一般的に「ダイナミックDOOH」と呼ばれるものです。あまり聞き馴染みがないという方も多いと思いますので具体的な事例を紹介しましょう。
この動画は六本木駅に試験的に設置されたデジタルサイネージです。一見するとふつうのデジタル広告に見えますが、電車の到着のタイミングに合わせて画面のモデルの服が風に揺れるという驚きの仕掛けです。これは電車の到着時間と連動して、ジャストなタイミングでサイネージの広告が動くように設定されているのですが、こうした外部情報と連動した広告表現が実現できるのはまさにデジタルサイネージならでは。同じ広告を流し続ける従来の方法とは全く異なり、「いま、その場の状況に応じて」流す広告を変えることで、より見る人の感情に近い訴求ができるのです。
現状では一般ユーザーがダイナミックDOOHを導入するのはコストの面で現実的ではありませんが、そう遠くない将来、間違いないく身近な技術になるでしょう。
まとめ
ここまでご紹介したようにデジタルサイネージには様々なメリットがあります。
どんな業種・業界であってもデジタルサイネージを活用することで解決できる課題はたくさんあるでしょう。ただ、導入時に大切なのは『目的をはっきりさせること』です。
デジタルサイネージは1台でたくさんの情報を発信できますが、導入目的があいまいなままだと効果的な運用ができず、相手に全く伝わらない可能性もあります。デジタルサイネージでできることを理解し、『誰に、何を伝えたいのか』を明確にしておけば、最高の導入効果とコストパフォーマンスを得られるでしょう。
デジタルサイネージをうまく活用できれば大きな集客と費用対効果が望めますので、販促プランを考える際の選択肢のひとつとして参考になれば幸いです。