近年、デジタルサイネージが広告や情報発信の手段として広く普及しています。しかし、従来のデジタルサイネージは、さまざまな趣味嗜好や興味関心を持つ多様な視聴者に対して一斉に同じコンテンツを配信するため、必ずしもすべての視聴者に効果的な情報提供ができるとは限りませんでした。そこで注目されつつあるのが、AI技術を活用したデジタルサイネージです。
今回は、AIデジタルサイネージがどんなものかを紹介するとともに、具体的な事例や効果についてご紹介します。
デジタルサイネージもAIを活用する時代に！
一般的に「AIサイネージ」や「AIデジタルサイネージ」と呼ばれているもので、カメラやセンサーによって人間の行動や動きの情報を獲得し、AIを活用してそれらの情報に最適な反応を行う技術です。さまざまなデータと結びつくことで予測エンジンを生成して選択や決断を行い、ユーザーの興味や関心に応える形でサービスや情報を提供するほか、業務の能率向上のサポートも行います。
現在、デジタルサイネージにおいてAIを活用するとなると、視聴者の属性や行動データに基づいて、最適な情報発信やコンテンツ配信のために活用されることが多いようです。
3つのAIデジタルサイネージの活用事例
AIを活用したデジタルサイネージの活用事例としては、以下のようなものがあります。今回は3つだけですが、ほかにもさまざまな業種でAIデジタルサイネージが活用されつつあります。
1）商業施設の場合
事前に学習したシナリオをもとに、商業施設内の店舗やサービスの案内を行います。また、ChatGPTなどを搭載している場合は、学習しているシナリオ以外の内容でも、日常会話的な話題についてなら質問の意味を理解して自動的に適切な返答を行うことが可能なケースもあります。
また、カメラで視聴者の年齢や性別を認識し、それに応じた広告を配信したり、視聴者の行動パターンをカメラやセンサーで取得＆分析し、おすすめ商品を表示します。
2）交通機関の場合
列車の遅延情報や乗り換え案内をリアルタイムで配信するケースや、カメラやセンサーで視聴者の属性や行動を把握し、適切な周辺施設情報やクーポンなどを配信し、情報の質と利用者の満足度向上をめざします。
また、列車内でのAIデジタルサイネージ活用は、列車体験を豊かなものとし、まだ誰も体験したことがない新たな列車体験につながる可能性を秘めていると言えるでしょう。
3）公共施設の場合
地域イベントの情報や行政手続きに関する情報を分かりやすく配信するほか、混雑状況をカメラやセンサーなどで収集し、待ち時間をAIにより判断して表示するシステムなどを活用し、待ち時間ストレスの軽減や行政サービスの充実に役立てます。
また、AIの自動応答システムを活用することで、市民からの問い合わせや各種証明書発行の申請手続きなどが24時間365日対応可能になり、業務効率化に貢献します。
AIを活用したデジタルサイネージ導入による効果
お客さまにとって最適なデジタルサイネージソリューションをトータルにご提案いたします。
効果1）広告効果の向上
カメラやセンサーによってデジタルサイネージの前にいる視聴者を判別し、最適な広告を配信することで広告効果を向上させることができます。
効果2）顧客満足度の向上
視聴者の性別や年齢層をカメラやセンサーで判別することで必要な情報をタイムリーに提供し、顧客満足度を向上させることができます。
効果3）業務効率の向上
サイネージの前にいる視聴者の状況に合わせ、配信するコンテンツを自動的に選択から配信まで実行できるため、デジタルサイネージの配信に関する業務効率を向上させることができます。
AIを活用したデジタルサイネージの今後の展望
AI技術の進歩により、AIを活用したデジタルサイネージはさらに進化していくと予想され、同時により精度の高い視聴者分析が可能になるでしょう。また、視聴者の嗜好や興味関心に基づいて、よりパーソナライズされたコンテンツ配信も可能になっていくと思われ、さらにAIチャットボットなどを活用すれば、より高度なコミュニケーションが可能になります。例えば、チャットボットによる視聴者とのリアルタイムな双方向コミュニケーションが、事前の学習を必要とせずに可能になると予測されています。
AIを活用したデジタルサイネージは、カメラやセンサーなどと組み合わせることで、年齢、性別、表情などユーザーの詳細な情報を収集できます。こうしたサイネージの前にいる視聴者の属性情報とアウトプットしたい情報を組み合わせて顧客に最適な情報を届けることで、広告効果や顧客満足度を向上させられるため、まさに次世代のサイネージと言えます。
AIを活用したデジタルサイネージの今後の展望
AIを活用したデジタルサイネージには、導入コストや高度なコミュニケーション対応力など技術的な課題もいくつかありますが、技術の進歩により、現時点で表出している課題の多くが徐々に解決されていくでしょう。
AIを活用したデジタルサイネージの導入を検討している企業や団体の担当者さまは、導入目的や予算、求める機能に合わせて最適なシステムを選ぶことが重要です。
DDSを運営するDESIGNSは、デザイン会社のデザイン力やクリエイティブ力を生かしながら、最適なデジタルサイネージの活用方法を数多く提案して実現してきました。AIを活用したデジタルサイネージの導入アドバイスをはじめ、通常のデジタルサイネージのコンテンツ制作や継続的な販促展開に関するご相談など、デジタルサイネージ導入でお悩みの企業さまや店舗さま、施設さまは、お気軽にDDS担当者にご相談ください。お客さまにとって最適なデジタルサイネージソリューションをトータルにご提案いたします。
