デジタルサイネージを屋外に設置する前に確認すべきこと

abe.ichiro
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デジタルサイネージを屋外で使用するイメージ

デジタルサイネージは様々な場所で利用されていますが、店舗の入り口など屋外に設置したいケースもあるでしょう。ただしその場合は注意すべき点がいくつかあります。ひとつずつ解説していきますので、デジタルサイネージの屋外利用を検討している方は参考にしてみてください。

目次

ディスプレイの明るさ(輝度)

まず第一に、ディスプレイの明るさ(=輝度)」が重要です。設置する場所にあわせた輝度を選ばないと「画面が見えづらい」「必要以上に電気代がかかってしまう」など、思わぬ問題が発生してしまいます。詳しく見ていきましょう。

輝度とは

【輝度(きど)】は「cd/㎡(カンデラ / 平方メートル)」という単位で表し、身の回りにあるディスプレイにはそれぞれの輝度があります。(たとえば一般家庭にあるテレビは350 〜 500 cd/㎡ほど)

【輝度】はディスプレイに表示された内容が「見えるか・見えないか」に直接関わります。例えば太陽の光がまぶしい屋外など、周囲が明るい場所では高い輝度が必要です。天気の良い日に屋外でスマートフォンを使うと、画面が見づらいという経験はありませんか?これは周囲の明るさにディスプレイの輝度が負けているためで、輝度が足りないと同じ現象がデジタルサイネージでも起きてしまうのです。逆に屋内や夜間など周囲が比較的暗い場所ではそこまで高い輝度は必要ありません。

ちなみに、輝度が高いディスプレイほど機器の価格も高くなります。消費電力も大きくなるため、ランニングコストもかかります。設置する場所に応じて最適な輝度のディスプレイを選ぶことが導入予算を考える上でも大切です。

明るい屋外でディスプレイの輝度が足りないと、画面が暗く見づらくなる

デジタルサイネージに必要な輝度は?

では、デジタルサイネージに必要な輝度はどれくらいなのでしょうか。デジタルサイネージの設置場所は「屋内」「日差しの差し込む屋内」「屋外」の3パターンが考えられます。それぞれで一般的に必要とされる輝度はこんな感じです。

  屋内(店内やオフィス):400〜700 cd/㎡

  日差しの差し込む屋内:700〜1200 cd/㎡

  屋外:1200 cd/㎡以上

上述しましたように、周囲の明るさに対して輝度が足りない場合、ディスプレイに表示された内容が見えづらくなります。設置場所の環境は必ず事前に確認しておきましょう。

視認距離

デジタルサイネージに求める視認距離も大切です。簡単に言うと「遠くからでもはっきり目立つようにしたいのか、それとも至近距離できれいな映像を見せたいのか」ということです。ここで、デジタルサイネージで一般的によく使われる「液晶ディスプレイ」と「LEDディスプレイ」の2種類を見ていきましょう。

遠くからでもはっきり見える「LEDディスプレイ」

「液晶ディスプレイ」と「LEDディスプレイ」は輝度が違います。液晶ディスプレイの輝度はおよそ7002500 cd/㎡であるのに対して、LEDディスプレイの場合は800~8500 cd/㎡。LEDディスプレイのほうが輝度が格段に高いのです。理由はそれぞれの映像表示の仕組みの違いにあります。液晶ディスプレイはバックライトの光を3原色のフィルターを通して映像表示するのに対し、LEDディスプレイは画面を構成する小さなLEDピクセル自体が発光します。そのためLEDディスプレイは明るくはっきりとした(高コントラストな)映像を映すことができるのです。直射日光にさらされる屋外であっても、LEDディスプレイなら遠くからでも充分な視認性が得られます。また、モジュールを組み合わせることでディスプレイの大きさ(表示面積)を変えられるのもメリットです。

LEDなら直射日光の下でもはっきり見え、遠方からの視認性も高い

 

至近距離で精細な映像を見せたいなら「液晶ディスプレイ」

一方、至近距離で見た場合は液晶ディスプレイのほうが高精細できれいです。LEDディスプレイは小さなLEDピクセルが集まって構成されているため、近くで見るとどうしてもピクセル間の隙間が目立ってしまうのです。そのため、至近距離での映像の美しさと視認性を重視する場合は液晶ディスプレイが使われます。駅構内や店舗などのデジタルサイネージはほとんどが液晶ディスプレイです。

※近年は有機ELディスプレイを設置する事例もありますが、ここでは全国的に主流の液晶ディスプレイを紹介しています。

駅構内のサイネージは至近距離で精細な映像が求められるため、液晶ディスプレイが多い。

まとめると

  中距離〜遠距離の視認性を確保したい場合 → LEDディスプレイ

  屋外の至近距離で高精細な映像を流したい場合 → 輝度の高い液晶ディスプレイ

防雨防塵対策

屋外でデジタルサイネージを使用する場合に忘れていけないのが防雨防塵対策です。屋内用のディスプレイをそのまま屋外で使用すると、雨水や土埃などが機器内部に入り故障する恐れがあります。直射日光による機器温度の上昇も故障リスクです。屋外にデジタルサイネージを設置する場合は必ず屋外専用の筐体に入ったディスプレイを選びましょう。

まとめ

ここまで解説してきましたように、屋外でデジタルサイネージを利用する場合は考慮すべきポイントがいくつかあります。これらを考慮せずに予算の都合だけでディスプレイを選んでしまうと「映像が見えない」「すぐに故障してしまった」ということになりかねません。デジタルサイネージに望む成果を得るためにも、導入前のリサーチを怠らないようにしましょう。

設置方法やディスプレイの選び方がわからずお困りの方はお気軽にご相談ください。

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