最近は、屋外用デジタルサイネージの耐久性が高まったり、価格的にもリーズナブルになりつつあることから、屋外用デジタルサイネージを設置するお客さまが増えてきました。
屋内用デジタルサイネージを窓際に設置して屋外に向けて表示する方法もありますが、ガラスを挟むために特定の時間に特定の角度から画面内の情報が見えにくくなったり、サイネージとお客さまの間に本来不要な距離が必要だったりする場合があります。屋外用デジタルサイネージを設置すれば、屋外を通るお客さまにしっかりと情報を見ていただける可能性が高まるのは間違いありません。
そこで今回は、デジタルサイネージを屋外に設置する上でのポイント3つをご紹介します。
屋外用デジタルサイネージの選び方〜3つのポイント〜
ポイント1)適正な輝度
輝度とはデジタルサイネージ画面の明るさの度合い。単位は「cd(カンデラ)」で数字が大きいほど明るいことを示します。屋外用デジタルサイネージの中から、設置場所の明るさに合わせて適切な輝度を備えたサイネージを選択しましょう。
通常の屋内用なら350cd程度あれば十分ですが、直射日光が当たる場所なら最低でも2,000cd程度の輝度を備えたサイネージを選択する必要があります。
また、終日直射日光が当たらない日陰の場所なら、700cd以上あれば大丈夫でしょう。
ここで注意すべき点があります。
それはデジタルサイネージの製品寿命についてです。一般的に輝度が高くなるほど製品寿命は短いとされています。ですから、とにかく最も輝度が高い製品を選択すると安心ではありますが、デジタルサイネージの製品寿命が短くなり、製品価格も高くなります。最適なデジタルサイネージ選びという視点から考えると、やはり設置環境に合わせて適切な輝度を持つデジタルサイネージを選択しましょう。
ポイント2)適正な防水防塵規格
屋外設置は風雨にさらされるので、屋内より厳しい環境に設置することになります。そこでポイントになるのが、防水や防塵性能です。
デジタルサイネージで防水防塵性能を示すものとして、国際電気標準会議によって定められた電気製品の防水防塵性能を表すIP規格があります。一般的に『IP+(防塵性能数字0〜6)+(防水性能数字0〜8)』で表記され、それぞれ数字が大きいほど防塵性能、防水性能が高くなります。
当然のことながら、設置場所の環境によって求められる防水防塵性能は変わります。一般的には下記のような目安がありますが、DDSでは屋外設置する場合は、基本的にIP65規格のデジタルサイネージをおすすめしています。
例1)風雨に直接さらされる場所に設置する場合 → IP65(耐塵+防噴流)
例2)店舗や建物の軒下などに設置する場合 → IP55(防塵+防噴流)
例3)屋外だが、雨が当たらない場所に設置する場合 → IP54(防塵+防沫)
ポイント3)適正な冷却機構を備えている
デジタルサイネージはLEDなどの光源があるので発熱します。しかも筐体(きょうたい)部分は薄型化、軽量化が進み、筐体内が短時間で高温になりやすくなっています。そこで大切なのが筐体内の冷却機構で、一般的に冷房装置(エアコン)を使用するタイプと回転式のファンを使用するタイプがあります。
ポイント2でご紹介した「IP65」規格のデジタルサイネージには、必ずエアコンタイプの冷却機構が搭載されています。また「IP55」や「IP54」規格のデジタルサイネージの場合は、ほぼ回転式のファンが搭載されています。
直射日光が当たる場所では、筐体内が想定外の高温になることもあります。また、空冷式の屋外用デジタルサイネージ製品の多くが、直射日光が当たる環境下での設置に対する保証がありません。そうした点も考慮して、エアコンが内蔵された製品の使用をおすすめしています。
実はまだある!屋外用デジタルサイネージを選択する際のポイント
上記3つ以外にも、屋外用デジタルサイネージを選択する際に気をつけるべきポイントがあります。
例えば、反射防止加工。お客さまが視認性を重視するなら必ず施工しておきましょう。DDSのデジタルサイネージなら、お客さまにお届けする前の製造段階で反射防止加工ができるので、仕上がりも違和感がありません。
さらに海水浴場や海沿いにある集客施設など、塩害が起こりうるエリアに鉄製筐体を長期間設置すると、本体が腐食してしまうことがあります。こうしたエリアでは、筐体を溶融メッキ鋼板やステンレスといったサビに強い素材に変更する必要があるでしょう。
ベストな選択にはプロの知識と経験が必要
店頭をはじめとする屋外広告は、デジタルサイネージの性能向上によって大きく変化しています。しかしながら最適な屋外用デジタルサイネージを導入するには、さまざまな知識やサイネージに対する理解が必要なことをご理解いただけたと思います。本体価格だけを見て最安値の製品を選択してしまうと、サイネージに表示された情報がまったく伝わらない事態を招いてしまう場合もあるのです。
DDSを運営するDESIGNSは、デザイン会社のデザイン力、クリエイティブ力を生かしながら、最適なデジタルサイネージの活用方法を数多くご提案し、多数採用されてきました。その導入経験を貴重な知見として、将来のお客さまのために蓄積、活用しています。デジタルサイネージの導入や活用、効果が見込めるコンテンツの作成をご検討されている企業さまや店舗さま、施設さまはお気軽にDDSにご相談ください。お客さまにとって最も効果的で最適なデジタルサイネージをトータルにご提案させていただきます。